fc2ブログ
プロフィール

境港市地域おこし協力隊

Author:境港市地域おこし協力隊
 
鳥取県境港市で「地域おこし協力隊」として活動しています。

伝統の特産物 “伯州綿 (はくしゅうめん)” の栽培や商品づくり、販路拡大に取り組み中。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR

伯州綿の布団で寝てみたい!~綿打ちの巻~

こんにちは!
仲里です。

だんだんと暖かくなってきましたね。
現在、伯州綿の畑は「畑じまい」の「枝抜き」作業の真っ最中です。(^_^;)

綿打1

綿打50



日中はポカポカ陽気ですが、
朝晩の冷え込みはキツくて、なかなか布団から抜け出せない状況が続いています。"(-""-)"



さっ、ここからタイトル通り布団の話題です。


皆さんはどんな布団で寝ていますか?

一般的に睡眠について言われることは、
一日の睡眠を8時間をとしたら、人生の三分の一を眠りに費やしていることになります。
そう考えると、寝具はとても重要なものですね。当然良い睡眠ができるものが一番かと思います。

ちなみに、私は羽毛布団を使っています。(^_^;)

綿に関わっている者なりに、「綿の布団」っていう選択肢はどうなのかなぁっと思いまして、このたび「伯州綿」で布団を作ってみようと思い立ちました!




それではタイトルコール!
「伯州綿の布団で寝てみたい!」~綿打ちの巻~
では、行ってみましょう。(^O^)/


ということで、
まずは、伯州綿の布団を作る現場に行ってきました!

綿打59



順番に紹介したいと思いますので、数回に分けてブログを更新いたします。
「綿打ち」→「布団の仕立て」→「伯州綿布団の感想」みたいな感じで進めていきたいと思います。





先ずは、「綿打ち」についてを簡単に説明いたします。

綿を収穫した後は、「綿繰り(わたくり)」という作業を行います。
「綿くり」とは、収穫後の綿の実を、「綿」と「種」に分ける作業です。
この時の綿を「繰綿(くりわた)」という表現もします。

綿打19

綿繰り機は、手動だったり動力だったりと使い分けます。
はい! これで「綿」と「種」に分けることができました。

綿打60





次に、「綿打ち」という工程に進みます。
この「綿打ち」が、今回のブログの主題です!(・∀・)


「綿打ち」とは、
ワタの繊維をほぐし、均等に広げていく作業です。
「繰綿」の状態ではワタの繊維が均等ではありません。

写真で比較してみましょう。
こちらは「繰綿(くりわた)」の状態。

綿打54


こちらは「綿打ち(わたうち)」された状態。

綿打58


見た目にも、均等、不均等が一目瞭然ですね。(^.^)



さらに「綿打ち」では、収穫時に混ざってしまう枯葉や、ゴミなども取り除くことが出来ます。
「綿打ち」することにより、その後の加工が行い易くなります。
糸にしたり、布団や衣服の中綿にしたり。
私達が日常的に使っている綿製品の多くは、加工される始めの工程として「綿打ち」が行われています。

綿打13

「綿打ち」の方法は、弓で綿を弾く方法や、機械で行う方法など、いくつか存在します。
このたびは、機械で行う方法を紹介していきます。

簡単にですが、「綿打ち」の説明は以上です!




それでは、機械で行う「綿打ち」の工程を見ていきましょう!( `ー´)ノ
実際、どのような機械で「綿打ち」されているのでしょうか?



ここは、境港市にある布団屋さん。
このたびは、こちらで「綿打ち」から「布団」の仕立てまでをお願いしました。


まずは、機械の全体を。
綿打の機械はこんなに大きいんです。
全体が写真に納まりませんね。"(-""-)”

綿打5


ここが、最初の段階です。ベルトコンベアの台に「繰り綿」を乗せていきます。

綿打22

トゲが付いた大きなローラーで、引っかけるようにして「繰り綿」が吸い込まれていきます。
この工程では、ワタをほぐしていく作業が行われています。
イメージとしましては、寝ぐせをクシで梳かしていくような感覚でしょうか。

綿打3


この工程で、綿に付いているゴミや葉片は落とされていきます。
この扉を開けると・・・・

綿打14

ほら、こんなに!

綿打15




ほぐされた綿は次の工程へ。
つぎの工程で、さらに丁寧に綿をほぐしていき、薄く引き伸ばしていきます。

ベルトコンベアにのりながら、綿が薄いシートにされています。
この状態を「ラップ」と呼んだりします。

綿打7


均等に打たれた綿は非常にフワフワな状態です。
「ラップ」に手を乗せても、「えっ?さわっているの?」って思うぐらいフワッフワです。

綿打26

この「ラップ」がベルトに乗せられ、移動して行きます。

この台の上に、シート状の綿が運ばれきて、四つ折りに畳まれます。

綿打28

さっ、シートが運ばれていきました。

綿打10

綿のシートを4つ折りに畳んいく作業なんですが、
なんと、人力ではなく、この台がカラクリのように動き、畳んで行ってくれます! (・∀・)

綿打40

パタン、パタン。
(カメラに収めるのが、難しい・・・)

綿打41

はい!
パタン、パタン。

綿打35

これで一枚のシートが完成です!

綿打11

このように、次々と「ラップ」が運ばれてきます。
一枚の「ラップ」は凡そ300gに仕上げていきます。

綿打12

まるで「雲」のようですね。

綿打52




これで、中入れ綿として使用できる状態になりました。
中入れ綿としては、布団や座布団、“ちゃんちゃんこ”、“半纏”などに使用されます。
また、均等に繊維が整っているため、手つむぎ糸の原料などに使用されます。

綿打16

ラッピングが施されて、出荷準備はOKです!(笑)

綿打17


綿打された「綿」は触っているだけで、暖かいです。
「繰綿」の状態よりも体積が増え、多くの空気を含んでいるからかなぁ。と推測できますね。

綿打56

ふわふわなので、何回も感触を確かめてしまいますね。(*^_^*)

綿打51


「綿打」後の綿は色々な用途がありますが、
このたびは、このシート状の伯州綿は布団の中入れ綿になります!

次回はこの伯州綿を布団に仕上げていく工程をご紹介いたします。



是非、ご覧ください。  m(__)m
ではまた!

フェイスブックも更新していますので、お見逃しなく!
境港地域おこし協力隊・伯州綿フェイスブック←こちらから

伯州綿出荷! ~「おくるみ」になって帰っておいで~




こんにちは!
仲里です。

先日、「伯州綿」が出荷されました!

今回、出荷された「綿」は、昨年5月~12月を通し、「伯州綿栽培サポーター」さんによって栽培、収穫された大切な「伯州綿」です。
これらの「伯州綿」は、「おくるみ」に加工され、市内の新生児にプレゼントされることとなっています!

綿出荷11


このたびの内容は、「伯州綿収穫~綿くり~出荷」と、
境港市が行っている「伯州綿栽培サポーター制度」の取り組みを紹介いたします。

綿出荷5

この地域の方々にとっては、周知のこと!
ご存知のない方は、是非ご一読願います。m(__)m



それでは、行ってみましょう!


伯州綿の収穫時期は、8月下旬~12月いっぱいが一般的です。

綿出荷16

伯州綿を収穫したら、「日干し」を行います。
この「日干し」は、綿に含まれている「水分」を蒸発させる目的があります。
水分を飛ばすことにより、次の工程である「綿くり」をよりスムーズに行うことができるのです。

綿出荷15



「日干し」の後は、「綿繰り」をします。

「綿繰り」とは、
「綿」と「種」を分ける作業です。
手繰りと機械で行っています。

機械の全体はこんな感じです。

綿出荷7



ローラーから出てくる綿は、白くてフワフワ。

綿出荷8

とても綺麗です。
思わず、触ってしまいますね!

綿出荷9

これで、「綿」と「種」に分けることができました!

綿出荷12


で、この「綿」を「糸」にするため紡績会社に送ります。

袋に詰めたら、こんな感じです。

綿出荷11

なかなかこんな光景みられないですね。
「伯州綿」がいっぱい。

ふわっふわのふわ~。

綿出荷10

大型のトラックに積み込まれ、いざ、別れの時。
「おくるみ」になって、戻ってくるその日まで!

綿出荷14

こ、これは、まるで巨大な「いただき」みたいになりましたね!


*「いただき」とは
境港市・米子市に伝わる郷土料理です。
大きな油揚げの中に生のお米・野菜を詰めて、だし汁でじっくり炊き上げたものです。
ぜひ、食べに来てごせ~!
(食べに来てください。m(__)m)




はい!
流れを整理しますと、
「綿の収穫」→「綿の出荷」→「紡績会社」→「ニット工場」→「おくるみ」となり→境港市から「新生児」へプレゼント。となっています。





ここで、
「綿」栽培、収穫に大きく関わっている、
「伯州綿栽培サポーター制度」について説明をさせてください!
伯州綿事業には欠かせない取り組みです。


「伯州綿栽培サポーター」とは、
境港市農業公社が栽培する「伯州綿」の栽培を支えてもらう方々のことです!
市内の畑で、種まきから収穫まで1年を通して伯州綿の栽培を行います。
収穫された伯州綿は、すべて農業公社が買い取ります。

綿出荷4

ズバリ!
「伯州綿」栽培は、「伯州綿栽培サポーター」さんのおかげで成り立っています!
本当に有難うございます!
m(__)m

収穫された綿は、その後、「おくるみ」となり境港市内の新生児にプレゼントされています。
イラストを交えるとこんな感じです。

綿出荷6

はい、素敵な笑顔と伯州綿!

綿出荷13


「伯州綿栽培サポーター」さんを募集しています!
4月になりましたら、受け付けが始まります!



境港市農業公社(0859-47-1049)までお問合せくださいね。
伯州綿栽培を一緒に楽しみましょう♪



境港市が行っている取り組みは、順次紹介していきます!

ではまた!


フェイスブックも更新していますので、お見逃しなく!
境港地域おこし協力隊・伯州綿フェイスブック←こちらから